夏場が旬のバレンシア。地中海に面した、歴史あるスペインの港町の名を冠する人気のオレンジ。果汁が多く、いきいきとした酸が特徴の爽やかな味はジュースにしてもお勧めで、まさにスイートオレンジの代名詞のような存在です。
大西洋に浮かぶ アゾレス諸島(ポルトガル領)から持ち込まれた苗木を使ってカリフォルニア(米国)で栽培が始まった19世紀中頃、当時オレンジの一大産であったバレンシア(スペイン)の柑橘によく似ていたことから命名されて人気を博し、カリフォルニアのオレンジを世界中に広める契機となりました。
近年は、糖度が高く食べやすいネーブルに押され、日本の市場では姿を見せる時期が短くなったように思います。その一方で、和歌山県を中心に国産のバレンシアが、少量ではありますが夏のあいだに限って出回るようにもなってきました。
スイートオレンジ果皮の持つ、溌剌としたその香りの殆どは、リモネンと呼ばれる成分に由来します。しかし、爽やかで特徴的な香りは、バレンシアでなければ表現できない溌溂とした魅力があり、他のスイートオレンジとはやはり別物です。アロマ精油の精製には多くバレンシア品種が用いられます。
■バレンシア – オレンジ・トリュフ
València Orange Truffles
このバレンシアの果皮と、ローズマリーから丁寧に抽出した香りを合わせ、仏ヴァローナ社のミルク&スイートを核としたクーベルチュールにじっくりと乳化させてセンターを成形していきます。
ダイス状にしたバレンシアピールのコンポートをさらに混ぜ込み、アプリコットブランデーで奥行きを纏わせることで、ヨーロピアンスタイルのトリュフチョコレートに仕上げました。
オレンジの香りには、甘く穏やかでどこか懐かしいトーンがあります。みずみずしいその印象は「青年の香り」とも表現され、アロマテラピーの分野では、強い不安や緊張感を緩和する作用があると云われます。
かつてスペインの友人から、”media naranja” という言い回しが彼らの言葉にあると聞いたことがあります。意味は「オレンジの片割れ」。半分に割ったオレンジに2つとして同じものは存在しない。つまり、生涯愛する人のことをそう呼ぶのだと。
地中海を象徴する爽やかな柑橘と、ハーブ、アプリコットの邂逅が織りなす、太陽眩しいスペインの古い港町をイメージしたトリュフチョコレート。夏のあいだに是非ご賞味下さい。
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