
”Tarta de Santiago”
Église
in Winter 2025
───巡礼の路をゆく、
風と祈りのあいだに生まれたケーキ。
遥かイベリアの空の下、千年の時を越えて焼き継がれた祈りのお菓子───
「サンティアゴ – Tarta de Santiago」
スペイン北西部、ガリシア地方にサンティアゴ・デ・コンポステーラという街があります。
9世紀頃、聖人ヤコブの遺骸が運ばれたという伝説が生まれました。千年以上の歴史を持つ「ヨーロッパ三大聖地」の一つであり、いまも年間数10万人に及ぶ旅人が遠い道のりを歩いて巡礼に訪れます。
※聖ヤコブ=Santiago(スペイン語)
ガリラヤ湖畔の漁師で、弟のヨハネと共にイエス・キリストに従った。ヒスパニア(イベリア半島)において布教活動を行い、エルサレムに帰還後、ヘロデ・アグリッパ1世によって断首され、十二使徒のうち最初の殉教者となる。
その遺体は、弟子2人が石の船に乗せて海を果てしなくさまよう内に現在のサンティアゴ・デ・コンポステーラ付近に辿り着き、そこに埋葬されたといわれている(紀元1世紀半ころ)。これが聖地の起源であり、この墓が再発見されたのは9世紀とされ、星に導かれた羊飼いがこの地で聖ヤコブの墓を発見し、遺骨を祭った聖堂が建てられ、後に教会が作られた。これがサンティアゴ・デ・コンポステーラの町の起源とされ、ラテン語の「Campus stellae(星の野)」あるいは「Compositum(墓場)」にちなんで町の名が名付けられたと言われている。

サンティアゴ・デ・コンポステーラへの道は、仏蘭西に始まりピレネー山脈を越えて続きます。
スペインに入ると、最初の巡礼の拠点の街があらわれます。巡礼者はそこで名前を登録し、証明となる手帳を受け取り、聖ヤコブのシンボルである帆立貝の殻を荷物にぶら下げます。
街道沿いには、巡礼者のための宿泊所が整備されてきました。特筆すべきは、これらはすべて、巡礼を支える人々の無償の奉仕で成り立っているということでしょうか。
───足を水で清め、旅の無事を祈る。巡礼者には宿と食事が提供されます。なかには11世紀の礼拝堂を修復した宿泊所もあり、中世さながらの「洗足の儀式」が行われています。

旅の終着点に待つのは、聖地巡礼の象徴とされるサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂。
1075年、アルフォンソ6世の治世に建築を開始し、1211年に奉献されました。基礎的な構造は守られつつその後も建築は続き、ルネサンスからバロック、新古典主義の様式を取り込みながら増設や併合が行われています。
徒歩によるスペイン横断は、イベリア半島内でもおよそ800kmの道程に及びます。
───足音、風の匂い、
はるか遠くの空から聞こえる鐘の音。
乾いた大地を横断する厳しい旅程は、人々にとって信仰と向き合う貴重な時間となります。熱心な巡礼者のなかには、最後の道のりは地面に古切れを敷き、膝だけで歩いていく者もあると聞きます。
巡礼の街道は、スペイン語で「El Camino de Santiago(サンティアゴの道)」と呼ばれ、「El Camino(道)」そのものが、サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路を表しています。
※仏蘭西語では、le chemin de Saint Jacques(サン・ジャックの道)と呼ばれる。

───巡礼の途に響く鐘の音。
乾いた大地を渡る風に、アーモンドの香りが漂う。
かつて数えきれない程の旅人が、彼方の光を求めこの地を目指しました。その途上、彼らを癒してきたのが、十字架を象徴に刻むガリシア伝統のお菓子「サンティアゴ」です。
サンティアゴは、この街の修道院で生まれ、旅人の胸に静かな慰めの火を灯してきました。
静かな感謝と祈りに添えられた
───聖地巡礼のシンボル。
Église の“サンティアゴ・ケーキ”は、その精神に敬意を捧げつつ、古式ゆかしいレシピを日本の手で丁寧に蘇らせた一品です。
スペイン産最高級アーモンド「マルコナ」100%使用。
粉砕したアーモンドに卵・砂糖・レモンピール・シナモンを合わせ、バターすら加えずに焼き上げる簡素にして気高き配合。
ほろ苦い香りと豊かな甘み。
しっとりとほどける香ばしい生地が、旅路を支える温かいパンのように心を満たします。


私たちが毎年このお菓子に向き合うのは、単なる伝統の再現ではありません。
祈りに紐づく「文化の記憶」を継承し、ひとつの焼き菓子の中に「魂の旅」を封じ込める試み。まさにそれは、ヨーロッパの歴史や伝統に、そして精神に耳を傾ける静謐な時間です。
焼きたての香りは、
まるで、陽を浴びたオリーブ畑のように。
しっとりとした生地が舌の上で解けあい、アーモンドの芳醇な味わいが広がるでしょう。時間に磨かれた確かな構成に、巡礼の旅にも似た深い滋味と、清らかな香ばしさが息づいていると確信しています。

───聖ヤコブの十字架。
“祈り”と“再生”の象徴。
焼き上がったケーキの中央に刻まれるのは、聖ヤコブ(Santiago)の象徴「クルス・デ・サンティアゴ 」。
それは、巡礼者の無事と、再生への祈りを意味します。つまり、旅路の果てに聖地に辿り着いた者たちが再び歩き出すための「光の印」でもあります。
私たちは、その象徴性を尊び、日本の洋菓子専門店として、あたう限りの美意識をサンティアゴ・ケーキに注ぎ込みました。
香ばしくローストされた端正なアーモンドケーキ。
そして、降り積もるきめ細かなプードルデコールに、大聖堂に差し込む「光」のような静謐な美しさをイメージし、お菓子作りを続けています。

───遥かなる聖地の記憶。
日々の午後に、巡礼の香りを添えて。
巡礼の旅は、信仰のみならず、「人生」そのものの縮図だと言われます。“サンティアゴ・ケーキ”とは、私たち人間の「歩む時間」の尊さを想い起こさせるお菓子です。
古い石畳を歩く足音のように、どこか懐かしく素朴な味わいは「旅」を続ける人の心を優しく包み込むでしょう。
Église にとってこのお菓子は、お菓子をつくる人の営みが、如何にして「祈り」や「芸術」に触れるのかを問う、果てなき探求の象徴です。


”Tarta de Santiago”
Église
in Winter 2025
冬の訪れを感じるこの季節。
材料と配合を見直し、生地を起こして、窯の前に立つ。
焼きあがるケーキの香りが思い出させるでしょう。
───甘い香ばしさの奥に、時空を越えて受け継がれた信仰と芸術が、そして、人がものを”作ること”に対する静かな献身が存在することを。
───乾いた風が頬を撫で、
遠い異国の鐘の音が、心の奥でおごそかに鳴り響く。
フルボディの赤ワイン、同じくスペインを代表するシェリー、濃いエスプレッソとともに。旅の終わりに灯る火のような、静かで温かい余韻が広がることでしょう。
そして不思議なことにその余韻は、懐かしくもいまだ見ぬ、かの「聖地」の光を思わせます。
祈りと旅路をかたちにした、
スペイン・ガリシア伝統のアーモンドケーキ。
「サンティアゴ – Tarta de Santiago」
───Église を象徴する焼き菓子です。
「祈り」と「日常」のあいだに生まれたお菓子が、あなたの午後に静かな光をともしますように。


Tarta de Santiago -Small Size-
350yen +8%tax
ガリシアで見かけるサンティアゴの約1/3サイズ。
個包装で、お召し上がりになりやすい手頃な大きさ。


Tarta de Santiago -Large Size-
1,500yen +8%tax
※Lサイズ(φ110mm)1日5台限定
3~4名で切り分けてお召し上がり頂けるサイズ。
ギフト用のBOXに入れて販売します。
補記:Lサイズのみイートインでも提供しております。
店内価格 1,200yen +10%tax
※保存料・香料・着色料不使用
※添加物不使用
───冬季限定、自慢の逸品です⛄️
スペインを代表する伝統菓子を、是非ご賞味ください。
ご予約・ご注文について
2025年版は11/19(水)より販売。ご予約も承ります。
製造量が限られる為、品切れの場合はご了承ください。

※追記 2024.10.6
🔗リール動画公開しました。
Église エグリス
広島県広島市西区観音町10-10
ソレイユ観音1F
(広電観音町電停のすぐ裏手です)
𓈒𓐍𓂃𓈒𓂂𖤣𖤥𖠿𖤣𖤥𓂃◌𓈒𓐍
#eglisehiroshima
#お菓子と生命の水
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2024.10.01. 🔗サンティアゴケーキ、シーズン販売開始。| Église【お菓子と生命の水】
2023.11.01. 🔗サンティアゴ – Tarta de Santiago | Église【お菓子と生命の水】
